CAT6eケーブルの自作方法
用意するもの
エンハンスドカテゴリ6
LANケーブルのみ
エンハンスドカテゴリ5の5倍、カテゴリ6の2倍の伝送帯域を実現しています。
RJ-45コネクタ
10ギガビットイーサネット(CAT6e)に完全対応しています。前面キャップ付きです。
(先付けタイプ)
プラグ部分でのケーブルの折れ曲がりなど防ぎ、ケーブルの寿命を延ばすのに一役買っています。また、ケーブル配線の際の色識別に便利です。
(ラチェット付き)
プラグをかしめる為の工具です。
中のケーブルを傷つけないように外皮をむく工具です。
※この工具は必須です。
ケーブルのよりを戻す為の工具です。手作業に比べ、作業効率と仕上げが格段にアップします。
(左の外皮向き工具には簡易的なスパイキが内蔵されていますがこちらの方がより加工しやすくなります。)
はさみorニッパー
ケーブルを切断する為の工具です。(市販品)
ペンチ
ケーブルの芯線をはさむ時などに使用します。(市販品)
CAT6eケーブル加工方法
1.モジュラーカバーを取り付ける場合は、最初に取り付けておきます。
2.次の手順に移る前に、必ず外皮むき工具の刃の長さを調整しておきます。刃の調整はダイヤルをプラスに回すと長くなり、マイナスに回すと短くなります。
加工するケーブルの切れ端などを使い、芯線に傷が付かないように調整しておきます。
3.調整が出来たら、ケーブルの外皮をむく長さを決めます。目安としては6cmぐらいが適当です。(親指の長さ程度)
4.皮むき工具を先程計った場所に合わせて、1回転させます。
※1回転以上させると芯線に傷が付きます。
芯線に傷がついてしまったら、手順2からやりなおします。
補足:うっすらと傷がつく程度であっても、その切れ目に合わせてケーブルを何度か軽く折り曲げれば切れ目は広がりますので、必要以上に刃を伸ばさないようにしましょう。
5.外皮を取り除いたら、芯線に傷がついていないかチェックします。芯線を軽く曲げてみると、傷がついているかどうか確認しやすくなります。
LANケーブルの先端加工には図の様に、二つの規格があります。
ケーブルによってはどちらの規格に対応しているか決まっている物がありますので、次の手順に移る前に確認しておきます。
見分け方は、十字フィラーを挟んで、茶色のペアの反対側が緑色のペアならばT568A、橙色のペアだった場合はT568Bとなります。
※弊社CAT6eケーブルはT568B対応となっております。
6.外皮をカッターナイフで1cm程度、写真の様に切ります。この時、各ペアの線の間を切り、内部の線に傷がつかないようにします。
8.次の手順に移る前に、スパイキの準備をします。
LAN-TL11には簡素な物ですが、スパイキが内蔵されているので、写真に写っている様にレバーを矢印の方に動かします。
そうすると内蔵されていたスパイキが出てきます。
※LAN-TL10をお持ちの場合は、この作業は必要ありません。
差し込んだ部分のケーブルとスパイキを親指と人差し指ではさみ、そのままケーブルの先端方向に引きます。
10.そうすると、芯線のよりがまっすぐに戻りますので、他のペアも同じ様によりを戻していきます。
11.全ての線のよりをまっすぐに戻したら、加工する規格に合わせて、線の位置を変更します。弊社ケーブルはT568B配線なので、上の写真右のように線を並べ替えます。
12.親指でケーブルの根元部分(外皮との境目)を強く固定して、右手で先端側を写真の様に揃えます。
※左右に軽くねじりながら揃えると、綺麗に並びます。
13.綺麗に芯線を揃えたら、先端の折れ曲がっている所の根元辺りをはさみ等で切り落とします。
14.プラグを写真のように挿し込みます。
※必ず全ての芯線を限りなく直線にしておくことが重要です。
15.ケーブルとプラグを左右に軽くねじりながら、ケーブルをプラグの先端に押し込んで行きます。
※写真の様になるまで押し込みます。
17.外皮むき工具を使い、プラグの先端から出ている余分な芯線を切り落とします。
切り落とした後、プラグが欠けていないか確認をします。
18.芯線を切り落としたら、プラグに蓋を軽く取り付けます。
※ここからの一連の作業で、ケーブルがプラグから抜けてしまう事がありますので、注意して作業を行って下さい。
19.外皮むき工具を使い、蓋を取り付けます。
20.蓋がきっちりと取り付けられているか確認します。
※ここで、プラグからケーブルが抜けていないかも併せて確認します。もし抜けてしまっていた場合は、最初から作業をやり直して下さい。
21.蓋が取り付けられているのを確認したら、かしめ工具を使い、かしめます。
22.しっかりとかしめられているか確認します。この時、まれに蓋がかしめ時の圧力で浮いてしまう事がありますので、その時は、改めて外皮むき工具で蓋を再度取り付けて下さい。
23.最後にモジュラーカバーを取り付けて完成です。
加工の際の注意
1.よりはできるだけ戻さない。
加工の際は、できるだけよりを戻さないようにしてください。戻してしまった分、ノイズに弱くなります。
2.工具はできるだけ良いものを。
安価な工具は、精度が悪く、完全にかしめられなくなったりする場合があります。かしめ工具には、単線用とより線用があり、ラチェット付きのものが確実です。
3.簡易テスターは、あくまで確認用。
1万円前後で市販されているテスターは、単に結線を調べているだけです。ペアの取り方が正しいかなど、品質的な部分まではわかりません。プロは、100万円以上もするテスターで検査をしながら工事を行っています。
ケーブル加工前の諸注意
- ・ケーブル加工には専用工具が別途必要です。
- ・特殊な加工方法が必要ですので必ず手順に従ってください。
<必ずお読みください>
初めての方は勿論、経験者の方も下記の注意事項を必ずお読みください。
CAT6eプラグの加工は、従来の方法と少し異なっています。
ケーブル皮膜を取る、よりを戻す、プラグに差し込む、工具でかしめる。この手順に幾つかの通常のプラグ加工では行わない工程があるので注意が必要です。さらに、工程中に専用工具が必要となります。この工具は他では代用が出来ませんのでご注意ください。
プラグ加工の概要
本製品のプラグ加工はより戻しを短くするために様々な工夫がされています。
一番の特長は、皮膜を剥いたケーブル先端部分を一旦プラグ内に貫通させて、反対側から強くひっぱり、より戻しした直線部分を極力少なくする方法を採用している点です。この方式は従来のプラグ加工方法とは大きく異なり、内部雑音発生の最大原因であるより戻しを極力減少させる事が出来ます。以下はその加工手順説明ですが、概要で述べた特長をご理解の上お始めください。
加工時の注意
<スパイキの必要性>
加工手順の中で重要なのは、いかにケーブルをスムーズにプラグ内を貫通させるかです。
当プラグは対ノイズ性能向上のため、3番と6番のピンに該当するケーブルの位置を従来の並列直線からずらす構造になっています。
このためケーブルを挿入する時にテクニックが必要に思われますが、実際には内部ガイドで3番と6番のケーブルは、通常のプラグ加工のように、まっすくに挿入すれば指定の位置に誘導される構造になっています。ただし、ケーブルがきれいに直線状に伸びていないとこれがうまく行きません、このためにスパイキで、ケーブルをしごいてよりを戻すのです。
<専用工具取り扱いに関して>
専用工具には、従来の皮膜除去やカッターの機能に加え、プラグ先端でケーブルを切断する専用カッターが付属しています。
スパイキは先端部分に収納されており、スパイキとして使用する場合には工具全体を手で掴む方法となります。
カッターの部分には手や指は触れない構造とはなっておりますが、取り扱いには十分ご注意ください。
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